■1.Prologue
何故、改造しようと思ったのか?
憧れの一本を自分の手で作りたい。しかも出来るだけJOHN SYKES本人のものに近づけたい、という想い。
そもそも20代前半の頃は機材そのものにあまりこだわりはなく、
ギターは「テクニック、どれだけ上手く弾けるか、JOHNにどれだけ 近づけるかによって、
楽器の価値は決まる」にだけに執着していました。なので機材はそこそこで良いと思っていました。
極端な例を挙げると、
・\10000円のギターで凄い上手く弾くヤツ
・\300000のギターでプレイが下手なヤツ
どちらを目指していたかは、明らかに前者でしたね。
安価なギターで上手く弾けるようになることで、GIBSON並みの価値を出せたら、という考えでした。
(憧れのギタリストに少しでも近づこうと努力はしてきていますが、未だに納得できるプレイができない
フレーズも多々あり、特別上手いわけではないと思いますが、情熱だけは誰にも負けないものを持っていると自負しています。まぁファンなら皆さん同じと思いますが。)
そうは思いつつもいつかはGIBSONのLES PAUL CUSTOMを手にしたいという思いはどこかにあり、30代になったのをきっかけに、GIBSONの「LES PAUL CUSTOM」を手に入れました。
最初はとにかく"GIBSON LES PAUL CUSTOM"が、ほしいという想いから、たまたま立ち寄った楽器店で発見し価格の安さから'97年製のCUTSOM(AW)を最初に購入し、約1年後にやはりCUSTOMは「黒」が一番という、そもそもの憧れからGIBSON LES PAUL CUSTOM '68 Custom Shop (EB)を購入しました。
そんな矢先に本家 GIBSON から黒のカスタム(ヒスコレ)をベースにした「Dirty Fingers」というモデルが2003年に発売され愕然としました...
JOHN SYKES モデルとは謳ってはいないものの、パーツはクロームとなっていて、どう見てもネーミングからも「JOHN SYKESモデル」しか想像できないものです。
またその後、2004年には「John Sykes Authentication」が発売され、更に愕然としました。
(昔から国産のコピー品(自分が所有しているGRECOのJOHN SYKESモデルを含め)は各メーカーから
そこそこリリースされていましたが、コピー度はそれなりのもので、ほとんど意識はしていない状況でした)
当時GIBSONからシグネイチャー的なものはそれ程多くなかった(記憶では)ため、かなり落胆したのを覚えています。
(但し、細部を見るとトグルスッチ、エスカッションはSchaller製ではないし、コピー度は国産を少し上回る程度でした)
そして同時期に音楽雑誌の広告で'74年製のカスタムをJOHN SYKES仕様 にカスタマイズされてるもの('89年当時(BLUE MURDER期)のものを再現したもの)を発見。
すぐ店頭に足を運び、実際に試奏させてもらいましたね。
本家GIBSON(DirtyFingers,John Sykes Authentication)よりも数倍精巧に仕上がっていて(アース線なども再現されている)、かつ、74年製とJOHN SYKESが使用している年代に近い、ピックアップはT-TOPなど …
もう本家GIBSONの衝撃から立ち直るには購入するしかない……と購入に踏み切りました。
但し、この'74年製のJOHN SYKES仕様のカスタムも100%の完成度ではありませんでした。
(92%ぐらい?)ピックガードだけが、Allparts(若しくは、Schaller)製だったこと。 弾き易さ、音は満足していたのものの、もう一息というところでした。 (もうこの頃には、技術面の意識はやや薄らいでいて、単なるJOHN SYKESの機材マニアになりつつありました)
前置きが長くなりましたが、そんな過去の思いがあり、どこまで出来るわからないが、その残りの数パーセントから「じゃ、自分でパーツを集め、自分の納得のいく JOHN SYKESモデルを作ろう!」というところからスタートしました。
■2.Replacement of a part
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