・Picking Form & Angle
"JOHN SYKES" と言えば、「逆アングル」のピッキングフォームです。
JAZZ系のギタリスト(GEORGE BENSONの名前がよくあげられます)に多いと言われるフォームですが、ハードロック界でも、
JOHN SYKES の他にJEFF WATSON, GEORGE LYNCH, NEAL SCHONなどの名前が挙げられていますね。
順アングルに比べ、逆アングルの場合、
「ピックを持つ"力"が順アングルに比べ、更に必要になるため必然的にパワフルな音になる」
と言われています。(ハードロック/ヘヴィメタルには向いている?)
JOHN の場合は、↓こんな感じです。
またピックを持つ力が強くなるということは
「ピッキングの強弱、つまりコントロールの幅が広がる」
というメリットもあるように思います。
・Backing Play
ソロの時ほど、アングルはあまりきつくなく、 ピッキングのアングルが関係するような点はありませんが(フレーズにも
よりますが)基本的にピッキングの位置は、ブリッジよりでリアエスカッションのフロントよりから、リアピックアップの
真上ぐらいで、弾いていることが多いようです。
バッキングもソロも基本的に薬指と小指がピックガードにほぼ固定されています。
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アルペジオの時も(中指)薬指、小指は固定されています。
■Solo Play
JOHN の場合、スローなフレーズではそれほど角度がありませんが、速いフレーズになるに従って角度がつきます。
・スローなフレーズ ・速いフレーズ
フラットに近いかも かなりアングルがついています
フレーズによって違うのですが、速いフレーズの場合は、
「薬指、小指がピックガードに固定されている」
ところがポイントで、固定されてる 薬指、小指が"軸"になり、より安定かつ、通常より"力"が必要な逆アングルのピッキングを
支えているんだと思います。
ピッキングフォームは、Super Rock '84 が良い資料になると思います。
"手"の大きさ...
JOHN と同じフォームで、STILL OF THE NIGHT のソロのように 6弦から1弦までの速いフレーズを弾こうとすると、ちょっと
難しかったりします。
日本人は、欧米人に比べ同じ身長でも、殆どが"手"が小さいようです。
'93年に某イベントでJOHN 本人と握手したことがあるのですが、一回り以上大きく、ぶ厚いのです。
"手"が大きいため、"軸"(支点)をほぼ固定することが出来るので STILL OF THE NIGHT の様な速いフレーズでも6弦〜1弦までを
安定したピッキングを行うことが出来る要因のひとつだと思います。
「"手"が大きい = "手"が重くなる。」(当たり前ですが) → 必然的にピッキングが強くなり、JOHN のフルピッキング時の
アグレッシブさは、もちろん"力"も関係するのですが、この辺もポイントではないかと思っています。
JOHN ( や Gary )のようなプレイスタイルには、ピックを強くもつことも必要だと思います。
■Picking Harmonics
JOHN SYKES と言えば、ピッキングハーモニクスもカッコ良く効果的使えるギタリストだと思います。
例えば、Whitesnake期では、1985年の「Rock in Rio」の"Crying in the rain"の長いアドリヴソロの序盤でピッキング
ハーモニクスを完全にコントロールしています。また同じ様な使用の仕方では、1989年BLUE MURDER TV Specialの"Billy"の
ソロなどもカッコイイです。L'a Mour '94 の"Cry For Love"のエンディングでもしつこいぐらい、多用しています。
JOHN のピッキングハーモニクスはカッコいいですよね。
JOHN にとっては "癖" 見たいなものかもしれませんが、使い方のセンスが良く、非常に効果的だと思います。